しばらく前までは自分の誕生日を迎えても、それが何回目かなんて気にしたことは余りありませんでした。そもそも戦時中、田舎の農家で少年期を送ったので、誕生日のお祝いなど殆ど無関係に育ってきて自分の誕生日を意識することもまれでした。我が家が特別だったのかどうかよく判りませんが、学校でも誕生日が話題になることもなかったような気がします。自分の誕生日を祝ってもらったのは東京オリンピック(1964)も過ぎて、確か大阪万博(1970)の前後だったとおぼろに記憶しています。
誕生日に自分の歳を意識するようになったのは、ここ数年のことのように思います。ところが意識しすぎたのか、つい先日まで今年はいよいよ後期高齢者の敷居をまたぐのだと勝手に思いこんでいたのでした。無頓着というか、全くうかつな話ですが、それはまだ1年先の話でした。
今日の新聞で文学座の松下さんがガンで亡くなったことを知りました。享年74歳。最近、同年代の訃報をきくことが多くなるにつれ、自分はこれから先、何年生きるのだろうかと想いを馳せている自分に気づきます。自分ではあと10年は生きていると勝手に思いこんでいるのですが、それが10年なのか20年なのか、あるいはもっと近いのか神のみぞ知るです。まあ、その刻が来るまで出来るだけのことを出来るように努めることにしようと思います。
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